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シューズキーパーは必要か

シューズキーパーは必要か

シューズキーパーとは

シューズキーパーはその名の通り靴(Shoes)の形を保つもの(Keeper)です。
靴のサイズを調整するもの(横幅を広げたりするもの)と思われがちですが、あくまでも靴本来の形に戻してくれるものです。

シューズキーパーは素材や形、価格が幅広く市販されており、百均でも購入できます。
素材は大きく分けてプラスチック製と木製に分けられ、木製のものはとりわけ”シューツリー”とも呼ばれます。

当店でも数種類のお取り扱いがありますが、あまり市販されていないかもしれません。
私が靴修理に携わってきた中で、靴をより長く履いていただくためにお客様にご提案したいものを選んでいます。

素材や形による効果の違い

百均でもできると前述しましたが、百均で販売されているバネタイプでかかとに小さく丸いパーツが付いているものは口が裂けてもおすすめできません。
極端に部分的な負荷がかかるものはシューズキーパーと呼ぶにはあまりにも具合が悪く、入れない方がマシとまで言えます。
そういった靴に合わないものをずっと入れていると、いずれはカウンター(かかと芯)が型崩れを起こしてぼろぼろになり、甲は不自然に吊り上がってしまうでしょう。

シューズキーパーの目指すところはラスト(木型)です。
靴を作る際に入れる型のことですが、昔は木から削り出して作られていたことから木型と呼ばれています。
今では樹脂製のラストを使うことがほとんどですが、仕上げの段階まで靴にぴったりと隙間なく入っています。
ラストに近い形のシューズキーパーを入れることで靴が製造時に近い形に保たれます。

またプラスチック製では形を保持するという効果しか無いのに対して、木製はにおいや湿気を吸収してくれるという役割も担います。
湿度の高い日本ではシューツリーが救世主となり、カビ予防に一役買ってくれることも度々あります。

シューズキーパーは必要か

シューズキーパーは間違いなく必要です。それも”靴に合った”ものが必要です。
革靴だけでなくスニーカーにもぜひおすすめさせていただきたいです。
理由は一つ、長く履いていただけるからです。

私は靴の寿命を測る一つの指標として”甲革(アッパーレザー)の破れや裂け”があると考えています。
ソールは製法に関わらず直ります。
巷ではグッドイヤーウェルテッド製法もマッケイ製法もソール交換には回数制限があるとよく目にしますが実際は全くそんなことはありません。
それよりもアッパーレザーが破損してしまう方がよっぽど直しづらいです。
破れを直す方法としてチャールズパッチ(破れた箇所に革を覆い縫い付ける方法)という代表例がありますが、靴のデザインは変わってしまいます。

アッパーレザーが破れるのは購入してからだいぶ時間が経った頃ですが、その時期にシューズキーパーは本領を発揮します。

最適なシューズキーパー

シューズキーパーの効果の一つは”屈曲部の履き皺を伸ばす”ことです。
今回は違いを写真でご覧いただければと思います。

・何も入れていない状態

靴の屈曲部の皺が細かく、深く入っているのがお分かりいただけると思います。
この状態で靴磨きをしても皺の最深部までクリームが届きにくく、乾燥が進んでしまうこともあります。
長年この状態が続くと最悪の場合皺部分から革が裂けてくることになります。

・純正のシューズキーパーを入れている状態

純正のシューズキーパーを入れていても不十分な場合があります。
ビスポークシューズクラスになると付属のシューズキーパーでも全く問題ないのですが一般的な靴メーカーは靴の付属品を何型も作る余裕はありません。
そのため代表的なラスト(木型)をベンチマークとして1型だけ作るケースがほとんどです。これは既成靴最上位ブランドでも同じです。しかも一本3万円くらいはざらです。
純正品で形がバッチリ合っていれば全く問題はないのですが完璧ではないことがほとんどです。

・靴に合ったシューズキーパーを入れている状態

次にフランスの木型メーカー”LA CORDONNERIE ANGLAISE”のEM97CAHを入れてみます。
屈曲皺もここまで伸びます。
この状態で保管・靴磨きを行っていただくことで皺部分にもしっかりと栄養が行き渡り、靴を長く美しく保つことができます。

店頭でのフィッティングも承ります

当店ではお取り扱いのあるシューズキーパーの中からお客様のお靴に最適な一本を実際にフィッティングしてご提案することもできます。
ぜひお気軽にご相談いただけますと幸いでございます。

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